秋を彩るフラワーアレンジメントの作り方と長持ちさせる手入れのコツ
朝夕の空気にほんのりと冷たさが混ざり始めると、季節の移り変わりをお部屋の中にも取り入れたくなります。秋は深みのある落ち着いた色合いや、ユニークな質感を持った植物が豊富に出回る時期です。お部屋にひとつ植物を飾るだけで、空間の雰囲気がぐっと和らぎ、季節の深まりを身近に感じられます。
こんにちは、東京都三鷹市の花屋、Weligです。
当店ではオーストラリア生まれのネイティブプランツ(オージープランツ)を中心に、街の生花店では少し珍しい個性豊かな植物を取り揃えています。今回は、ご自宅で季節の移ろいを感じていただけるよう、秋の草花を取り入れたフラワーアレンジメントの基本的な作り方や、花を長くきれいに保つための手入れのポイントについてお話しします。
秋の花を楽しむフラワーアレンジメントの種類と組み合わせのコツ
秋の草花には、こっくりとした暖色系や、少しスモーキーなくすみカラーが多く見られます。春のみずみずしく柔らかな雰囲気とは異なり、どこか静けさと温かみを感じさせる色合いが特徴です。フラワーアレンジメントで秋らしさを表現したいときは、秋の花の種類や組み合わせを意識して花材を選んでみると、ぐっと風情が増します。
秋を代表する主役級の花といえば、大輪のダリアです。幾重にも重なる花びらが華やかで、存在感も抜群です。ダリアをメインにしたフラワーアレンジメントのコツは、花の向きと高さを意識することです。ダリアは花の顔が大きいため、中心よりやや低めの位置に据えると、全体の重心が落ち着いて安定感が出ます。正面をまっすぐ向かせるよりも、わずかに斜め上を向くように配置すると、自然な奥行きが生まれます。
主役の花を引き立てる脇役として相性がよいのが、リンドウとケイトウです。リンドウの凛とした深い青や紫、ケイトウのベルベットのような質感や温かみのある赤・橙色は、秋の深まりを感じさせる定番の組み合わせです。質感の異なる花を隣同士に配置することで、お互いの個性がいっそう際立ちます。
また、秋の草花と非常に相性がよいのが、独特のフォルムと乾いた風合いを持つオージープランツです。バンクシアやプロテア、カンガルーポーといったオーストラリア原産の植物は、一般的な生花にはない力強い造形を持っています。ダリアやリンドウなどのしっとりとした和洋の草花の中に、少し乾いた質感のネイティブプランツを一輪忍ばせるだけで、甘さを抑えた大人の雰囲気に仕上がります。
色合わせを考えるときは、同系色の濃淡でグラデーションを作るか、あるいは補色をアクセントとして少量効かせるのがおすすめです。例えば、ボルドーやマスタードイエロー、深みのあるブラウンで全体をまとめると、落ち着いたシックな印象になります。アクセントにリンドウの青紫を少し添えると、鮮やかな対比が生まれ、都会的で洗練された空気感が漂います。
敬老の日やお彼岸にもおすすめしたい手作りアレンジメントの手順とお手入れ
9月を迎えると、敬老の日やお彼岸、ハロウィンといった季節の行事が続きます。身近な人への感謝や祈りを込めて、ご自身の手で生花をいけてみるのも素敵な時間です。
敬老の日にフラワーアレンジメントを手作りで生花を用いて贈る場合、やわらかな色合いの草花に落ち着いたグリーンを添えると、和やかで心安らぐ仕上がりになります。また、お彼岸の仏花としてのフラワーアレンジメントもおしゃれに仕立てたいという声が増えています。昔ながらの白や黄色でまとめるスタイルだけでなく、故人が好きだった草花や、落ち着きのある紫・グリーンのグラデーションを取り入れることで、現代の暮らしの空間にも自然になじむ供花になります。
10月のハロウィンの時期には、フラワーアレンジメントにカボチャの器を取り入れると、ぐっと季節のイベント感が引き立ちます。本物の小さな観賞用カボチャの中身をくり抜いて吸水スポンジを入れたり、カボチャ型の陶器を使ったりして、オレンジや濃い紫、黒に近い実ものをいけると、遊び心あふれる仕上がりを楽しめます。
初めて生花を扱う方は、フラワーアレンジメントを初心者の方が100均の秋向け資材などを上手に活用してスタートしてみるのもひとつの方法です。最近は手頃な器や吸水スポンジも手に入りやすいため、まずは身近な道具を使って、少ない本数から気軽にいけてみるのが上達への近道です。もし基礎から本格的に学びたいと感じたときは、フラワーアレンジメントの体験レッスンを単発で秋の時期に受講してみるのも、新しい発見につながるかもしれません。
アレンジメントを作る際は、以下の手順を意識してみてください。
器に吸水スポンジをセットするときは、器の縁から1〜2センチほどスポンジの頭が出るようにカットします。スポンジにしっかり水を吸わせた後、まずは足元を隠すようにグリーン(葉もの)を低めに挿し、全体の輪郭を決めます。次に主役となる大きな花を中心に配置し、その隙間を埋めるように中くらいの花や小花、実ものを散らしていきます。横から見たときにきれいなドーム状、あるいは自然な三角形になるよう、少し離れた場所から全体のバランスを確認しながら挿していくと、まとまりやすくなります。
また、フラワーアレンジメントの水揚げや長持ちを9月に保つための工夫も知っておきたいところです。9月は日中まだ気温が高い日も多く、バクテリアが繁殖しやすい時期でもあります。花材をスポンジに挿す直前には、水の中で茎を斜めにスパッとカットする「水切り」を行い、水の吸い上げ口を清潔かつ広く保ちます。完成したアレンジメントは、直射日光やエアコンの風が直接当たらない涼しい場所に置き、スポンジが乾かないよう毎日少しずつお水を足してあげると、長くみずみずしさを保ちやすくなります。
そのまま長く楽しむ秋色ドライフラワーアレンジメントの作り方
秋の草花は、生花として飾った後、そのまま乾燥させて長く楽しめる種類が多いのも魅力のひとつです。風通しのよい季節だからこそ、秋色を取り入れたドライフラワーアレンジメントの作り方を知っておくと、花のある暮らしの楽しみ方がさらに広がります。
ドライフラワーに向いているのは、もともと水分量が少なく、乾燥しても花びらや葉の形が崩れにくい植物です。特にオージープランツは、生花の状態から徐々に水分が抜けていく過程も美しく、ドライフラワーに仕立てる花材として非常に適しています。バンクシアの起毛したような質感や、リューカデンドロンの独特な苞葉、ユーカリのシルバーがかった葉などは、乾燥しても色褪せにくく、独特の深みを醸し出してくれます。
秋色を意識したドライアレンジメントを作る際は、生花のうちにざっくりと束ねてスワッグ(壁飾り)として吊るしておくか、水気のない器に挿して少しずつ乾燥させていく手法が手軽です。直射日光を避け、風通しのよい室内に吊るしておくと、数週間ほどで風合いのある落ち着いた質感へと変化していきます。
ドライフラワーになった草花は、陶器やガラスのベースに無造作に挿すだけでも絵になります。秋が深まるにつれて、少しずつ深みを増していく植物の表情を眺めていると、季節の移ろいとともに心も穏やかに整っていくように感じられます。
日々の一輪から特別な贈りものまで、暮らしに寄り添う草花をお探しの際は、Weligへお気軽にご相談ください。InstagramのDM(@welig_mitaka)や、お電話(0422-66-2280)からのお問い合わせも受け付けています。
季節の花や個性豊かなオージープランツを暮らしに取り入れて、深まりゆく秋の豊かな時間を楽しんでみませんか。


